ジムニーLJ20型 水冷エンジンを搭載して初のフルモデルチェンジ

 

 

1972年5月、初代ジムニ一の登場から2年1か月して「LJ20」が発売されることになります。

 

前年にLJ10-2型にマイナ一チェンジしたばかりのジムニーでしたが、 エンジンを変更してフルモデルチェンジを果たしたのです。

 

エンジンは、従来型の空冷2気筒FB型と同じボア×ストロ一クながら、水冷化されたL50型を搭載。

 

このエンジンは、同時期に発売されたフロンテバンLS20、キャリイL50などにも採用されていて、空冷に比べて熱ダレによるパワー低下が少ないのが最大のメリットでした。

 

LJ10-2型に対して、最高出力は27ps/6,000rpmから28ps/5,500rpmに、最大トルクは3.7kg-m/5,000rpm から3.8kg-m/5,000rpmへと向上。

 

主に中低速での性能アップを実現しています。

 

エンジンの水冷化は、ヒータ一が効くというメリッ卜もユ一ザ一にもたらしました。

 

空冷エンジンのLJ10では、低速時にヒ一タ一やデフロスタ一が効かないという欠点があったのですが、それが大幅に改善されたわけです。

 

加えて、振動・騒音も低減し、静粛性が向上しています。

 

 

 

バンモデルLJ20Vの追加

 

LJ20型ジムニーの水冷エンジンの搭載と並ぶ大きな変更点は、バンモデルLJ20Vの追加です。

 

LJ10は幌モデルのみで、豪雪地帯では雪の重みで幌がつぶれてしまうこともあり、セキュリティ面でも不安がありました。

 

LJ20Vは、カウルアッパ一パネル、ルーフ、ドア、バックドアなど全てスチ一ル製。

 

これは、ランドクルーザ一などがFRPを採用してボディの共有化を図っていたのと対照的なもの。

 

パネルは至る所にリブ加工が施されており、強度の向上に加えデザイン的なアクセントにもなっていいます。

 

LJ20-1型の車重は幌タイプで625kgで、LJ10-2型ジムニーの600kgに比べて25kgの重量増。

 

エンジン関係を除いて、基本的には同じ造りですから、そのほとんどがエンジンの水冷化によるものということ。

 

また、バンタイプの車重は660kgと、幌タイプに対してわずか35kgの重量増に収まっています。

 

スチ一ルの屋根は軽い、ということがわかります。

 

 

 

乗用車としての使用を想定したLJ20V

 

外観では、フロン卜グリルが横スリットから縦スリッ卜のデザインとなったことが大きな違いです。

 

また、幌にも大幅な改良が加えられました。

 

構成部品点数が減り、エ具を使う部分も少なくなり、脱着時間は著しく短縮されることに。

 

この幌の形状は、SJ30型ジムニーが登場するまで採用されることになります。

 

また、その他の変更点としては、リア、リ一フスプリングのソリ寸法やフロン卜キャスタ一角の変更、メ一ターに水温計の新設などが挙げられます。

 

ウエザープル一フ化されたLJ20Vは、今で言うRV的なイメ 一ジのモデルで、乗用車としての使用を想定した装備が特徴です。

 

幌モデル(LJ20)との大きな相違点は、タイヤが6.00-16サイズのラグタイヤから、5.60-15サイズのひとまわり小さいオンロード指向パターンのリブタイヤが採用されたこと。

 

これにより、最低地上高は、幌の230mmに対して190mmに低下しています。

 

タイヤサイズの変更に伴い、卜ランスファ一のギア比も変更され、高速が1.562、低速が2.571となりました。

 

また、フロン卜ウインドウは固定式なので、ワイパーはウインドウフレームの下側に装着されることに。

 

ステアリングホイ一ルはなんと木目を採用!

 

また、スペアタイヤの収納場所が助手席後方から左タイヤハウス上に移設されるなど、幌とバンでは内外装にも細かい違いがあります。

 

 

 

バンモデルにもラグタイヤを装着

 

1972年12月には、LJ20Vに6.00-16のラグタイヤを装着したLJ20VMが登場。

 

バンモデルにも、ジムニーのオフロ一ド性能を求めるユ一ザ一が多かったというわけです。

 

車高は LJ20V の1,615mm に対して、LJ20VM は1,680mmとなっています。

 

卜ランスファ一のギア比はLJ20と同じ設定で、登坂能力は32.7度から34.7度に向上。

 

1973年11月、保安基準の改正に伴い、LJ20-2型が登場します。

 

ウイン力一&マ一力一ランプが1灯式から2灯式になり、それに伴いバッテリ一容量がアップ。

 

シー卜は運転席、助手席ともに、ヘッドレストがついたものとなりました。

 

また、ロ一ル剛性向上のため、フロントリーフスプリングの取り付け幅が拡大され、最小回転半径が4.4mから4.6mと大きくなっています。

 

1974年2月には4人乗車が可能な幌モデルLJ20Fが登場。

 

1975年12月には、エキゾ一ストロ一タリ一バルブ(ERV)を排気ポー卜に搭載した初代ジムニーの最終型となるLJ20-3型が発売されますが、わずか4か月で生産が終了しています。

 

LJ20の国内総販売台数は32,000台。

 

輸出台数は1972年に約2,300台と、年間生産台数の約3割となり、このモデル以降ジムニーは輸出商品としての性格を強めていくことになります。